財形貯蓄というのは、毎月支払われる給料の一部を企業側があらかじめ取り分け、貯蓄する制度のことを指します。財形貯蓄は企業ではなく、社員の貯蓄になるため、将来の資産形成に役立つのが魅力です。社員が結婚したり、家を購入したり、退職後の老後資金にしたりと、さまざまな用途に活用できる制度。また、財形貯蓄は一定の利率で運用できること、税制上の優遇措置があるため、社員の福利厚生として取り入れている企業もあるようです。
財形貯蓄は一般財形貯蓄、財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄の3種類があり、それぞれ資産形成の目的が異なります。一般財形貯蓄は、毎月の給料から一部を天引きして積み立てる制度で、特に目的を設定せずに積立ができる制度です。貯蓄を行う期間は3年以上で、1年経過後から財形貯蓄として積み立てたお金を引き出せることになっています。使途は自由なので、臨時で資金が必要な時などに活用できます。財形年金貯蓄は、最低でも5年以上一定額を年金として積み立てる制度のことです。加入できる年齢は55歳未満までと定められていて、将来60歳になった時点で年金として受け取れることになります。老後国民年金や厚生年金では生活資金が足りないと言われているため、それに上乗せする形で受け取れる制度です。財形住宅貯蓄は年金貯蓄と同様、55歳未満の人が加入することができます。家の購入、リフォームなどの用途で使用することができますが、積立開始後5年以上が経過した時点で引き出せます。